技術



先に書いておきますが、普段はこちら にとりとめも無く書いています。この日記に更新が無い時も覗いてみてください。

前回の更新から十ヶ月空いてしまった。もうこのiBlogというブログシステムも使う人はほとんどいなくなったし、パソコンも6年目だ。今月のAppleの新ノートの発表はとても気になる。

もちろん十ヶ月間いろいろとあった。最近思うのはギター演奏について展望が少しだけだけれども見えてきたかな、と思う。ジャズを一生かけて演奏していこうと思ったのにもかかわらず、最近までほとんど日本のジャズ界に関わらずに生きて来た。もちろん帰国後に何度か体を壊して演奏をストップしたからというのもあるけれど、ほとんどの理由は「良い演奏を残したかった」から。

アメリカで最高の物に接して、自分の絶対的なレベルも十分に分かった。誰しも自分の演奏に100パーセント満足しているということはない。でも自分はこのレベルで世に出るべきでは無いと思った。少なくとも音楽で生活していくレベルの演奏が出来ると自分の基準で満足するまでは。日本のジャズギターのレベルがどうであれ、僕の基準は世界最高の自分の目指したギターリストのレベルだ。同じ世代でも本当のすごいものを多く見て来た。僕も最高の物以外、世界に残したくない。

そう思って5年近く生活のベクトルをほとんど練習に向けた生活をしてきて、ようやく展望が見えて来た。あと数年で自分の思う最低限のレベルには達することができそうだと。活動もちょっとづつは増やしてきている。あとは自分の音色、アーティキュレーションというものも確立できたことと、楽器、アンプの理想的な物をほとんどそろえることが出来た。そうなってきたら、逆にどんな楽器やアンプでも自分の音がだせるようになったとも言えるんだけどもね。

こういったひねくれた生き方なので、出来るだけ自分の音源を残さないようにしていました。デモがないというのはものすごい不利だったけど。

最近この辺りが転換期かなと思いCDを作っています。普段やっているデュオの音源なので、自分名義のものではまだありません。でも自分の作るCDです。自分の演奏は自分で納得いくレベルではない。まだ共演者のタイム感やボイシングなんかにも惑わされたり、自分のタイムで引っ張っていくこともできていません。でもこれが自分が一発取りでワンテイクで録った自分のレベルなんだと、やっと自分と向き合うことが出来る気もします。

勿論ベストは尽くしましたし、楽曲、音色、録音などについてはものすごいクオリティーのものに仕上がっていると思います。詳細が出せるようになりましたら、また書きます。今の僕の一部だと思って、気になった人は聴いてみてください。

明日も演奏。すばらしい共演者。後悔しない演奏ができますように。

投稿日時: 土 - 10 月 11, 2008 at 01:39 午前