共通項の無いところで。



最近まったく更新しなくなりました。が一応無事生きています。普段はTwitter に書いてるのでナニしてるかはそっちも見ていただけると分かるかと思います。

ここのところ、ロックやボサノバの人たちでとくにモダンジャズのバックグラウンドの無い人たちと演奏する機会が多く、とても楽しいです。モダンジャズという共通項はとても影響力のある記号化された音楽のしくみであり、これを知っているだけで初めてあった人たちとも同じ方向性で意思疎通が出来る20世紀が発明したすばらしいものです。しかし逆にこの同じバックグラウンドを持っているということは、同じような画一的な考え方で演奏している訳でもあり、かんたんに言うと同じように考えていて面白くない。(BGMとしてお仕事で演奏する場合にはこれほど便利な物も無いが)

この夏か秋にかけてボサノバに接する機会が多いです。ボサノバに於いても、ジャズ側から考えるものとジャズの経験が無くまずブラジル音楽から入った人とは全く違っていることに気付きました。例えば選曲。同じジョビンの曲でも、ジャズのインストで演奏するレパートリー、ジャズボーカルから入ったボーカリストのレパートリー、ジルベルトスタイルのレパートリーと全然違って来ます。なので最近自分の知らないジョビンが見えて来ました。

ギターという楽器でボサをやる上でも、ジャズを通っていない人の演奏を見てると面白い。コードボイシングだけでもいろいろ研究しがいがあります。あと最も大事なのはジルベルトは歌う為にあのボサノバのギターを発明したということ。インストのジャズの考え方で演奏していただけでは絶対に分からないことでした。

ボサノバ以外でも、ロック、クラブミュージック、完全即興、音響派、いろいろ演奏しててたのしいです。大事なのはコードとスケールといったジャズの考え方から一歩外に出て考える事。

投稿日時: 月 - 9 月 24, 2007 at 09:12 午後